このような症状でお悩みはございませんか?
- みぞおち周辺に、鈍痛や不快な症状を感じる
- 食後2~3時間経つとチクチク痛む
- お腹を押すと痛みが強くなる
- グルグルという音がなり、腹部全体に痛みがある
- お腹が張ったような不快感がある
- 下痢や便秘の症状を併せた腹痛がある
【注意】緊急性の高い腹痛の症状
以下のような症状がみられる方は、早急に医療機関を受診しましょう。
- 耐えられないほどの強い腹痛
- 急に発症しはじめた腹痛
- 次第に痛みが強くなってきた腹痛
- 発症から長引いている腹痛(安静状態で6時間以上続く)
- 腹痛のほかに併発した症状がある→胸痛、吐き気・嘔吐、吐血・下血、下痢、発熱、冷や汗、意識低下など
腹痛の原因
腹痛の原因は一時的なものから、重篤な病気の初期症状に至るまで多岐に渡ります。
現代に多いのは、ストレスや自律神経の乱れによる腹痛です。
なかには胃、十二指腸、大腸などの消化器疾患が原因で腹痛が起こっている可能性もありますので、注意が必要です。
なかなか症状が改善しなかったり、いつもと何か違う違和感を覚えたら、早めに消化器内科を受診するようにしてください。
腹痛が起きたら以下の点をチェックしましょう
まずは症状の特徴を確認
- どんな痛みか(鈍い痛み、鋭い痛みなど)
- いつから痛み出したのか
- お腹のどのあたりが痛むのか
- 痛みの場所は同じか移動しているか
- 痛みに波はあるか(痛みが強くなったり弱まったりする)
- 身体の向きを変えた際に、痛みが変わるか
- 腹痛以外の症状がみられるか(発熱、胃痛・胸痛、吐き気・嘔吐、下痢・便秘)
発症した環境の整理
- 痛みに心当たりはあるか(食べ物、冷え、感染症)
- 罹患中の病気はあるか(生活習慣病など)
- 服用中の薬はあるか(鎮痛薬、サプリメントなど)
- ピロリ菌感染の疑いがあるか
- 精神的なストレスを抱えているか
- 妊娠中、もしくは妊娠の可能性はあるか
腹痛を引き起こす病気
上腹部
急性膵炎
急性膵炎とは、膵臓の急性炎症です。膵臓は胃の裏側にある臓器で背中側に位置するため、急性膵炎は上腹部の痛みと合わせて背中に強い痛みを感じます。
胃・十二指腸潰瘍
繰り返す慢性的な炎症によって、胃や十二指腸の粘膜が傷付けられ欠損する疾患です。傷が浅いうちは「びらん」とよばれ、やがて傷が深くなると「潰瘍」と呼ばれます。
腹痛をはじめ、胃痛・みぞおちの痛み・消化管の出血によるタール便(黒い便)などの症状がみられます。
急性虫垂炎(盲腸)
虫垂に炎症が起きる病気で、時間の経過とともに症状が変わるという特徴があります。
はじめはみぞおちの痛み、食欲不振や吐き気などの症状がみられ、やがて痛みの場所は右下腹部へと移動します。
同時に腹膜炎を発症すると、高熱を伴います。
下腹部
尿路結石
尿路結石は、尿中のカルシウムや燐酸、シュウ酸、尿酸などが固まって石になるものです。
尿管に結石がつまると、背中からわき腹あたりにかけて激しい痛みを引き起こし、あまりの痛みに吐き気や嘔吐の症状を引き起こす方もいらっしゃいます。
感染性胃腸炎(ノロウイルス/カンピロバクター等)
微生物(ウイルス)による感染によって起こる胃腸炎です。
腹痛をはじめ、下痢、嘔吐、発熱などを引き起こします。
危険因子となるウイルスには、ノロウイルス、ロタウイルス、カンピロバクターなどが挙げられます。
膀胱炎
膀胱は腎臓から送られてくる尿を、一時的に溜める働きがあります。
膀胱に細菌が繁殖してしまうと、腹痛の症状や、排尿時のトラブル(痛み、頻尿、尿意切迫など)の症状が見られます。
当院で行う腹痛の検査方法
胃カメラ検査
胃カメラによって炎症や潰瘍、がんなどの確定診断を行うことができます。
上部消化管(食道・胃・十二指腸)の粘膜の状態を観察し、腹痛の危険因子となりそうな病変がないかを調べます。
もし、疑わしい病変が見つかった場合は、そのまま組織を採取して生検検査を行うことができます。
大腸カメラ検査
腹痛の症状を引き起こす虚血性腸炎や感染性腸炎、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)などの疾患がみられないかを検査します。
腹部エコー検査
腹部に超音波を当てて、腹痛を誘発しそうな疾患がないかを検査します。
腹部エコー検査では、肝臓や膵臓、胆のうなどの臓器を調べることができます。
血液検査
血液検査によって、腹痛を誘発する炎症や貧血の病変がないかを調べます。