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肝臓・胆のう・膵臓の病気

 

B型肝炎・C型肝炎

代表的な肝炎の原因としてウイルスやアルコール、肥満、薬剤、免疫異常などがあります。また肝炎は短期間に急激な炎症が起こる急性肝炎と6ヶ月以上炎症が持続する慢性肝炎に大別されます。
慢性肝炎で特に多いのはウイルスによるB型肝炎とC型肝炎で、これらは血液や体液を介して感染します。これらは肝炎になっても自覚症状がほとんどないので、気づかないまま肝硬変へと進行してしまうことが多いです。肝硬変とは文字通り「肝臓がごつごつと硬くなり小さく変化する」ことです。肝硬変になると肝臓の機能が徐々に果たせなくなり倦怠感・黄疸・腹水・浮腫といった症状を引き起こすだけでなく、肝不全や肝臓がんにまで進行してしまいます。
B型・C型いずれの肝炎も治療の主体は抗ウイルス薬となっており、特にC型肝炎に関しては近年副作用の少ない経口薬で患者さんの約95%以上の方がウイルスを駆除できる時代に突入しています。早い段階で治療を開始する事で肝硬変・肝臓がんへの進行を防ぐことができます。

非アルコール性脂肪肝炎(NASH)

脂肪肝といえば、お酒を飲みすぎた人がなるアルコール性脂肪肝が良く知られていますが、近年あまりお酒を飲まない人に起こるタイプの脂肪肝が急増しています。このタイプは肥満や糖尿病、メタボリックシンドロームなどの生活習慣病と密接に関係しています。「脂肪肝くらいなら大丈夫だ」と考える人も多いかもしれませんが、このタイプの脂肪肝のうち約20-30%が非アルコール性脂肪肝炎(NASH)に進行し、最悪の場合肝硬変・肝臓がんへと進行してしまいます。
脂肪肝では自覚症状がない人がほとんどであり、例えNASHになっていてもかなり進行しない限り症状は出現しません。症状や採血のみではNASHの診断は難しいため、特に症状がなくても血液検査やエコー検査を受け肝臓の状態を確認する事が大切です。

肝臓がん

肝臓がんの症状といえば腹水や黄疸などが有名ですが、実際は「沈黙の臓器』と言われているように、かなり進行しないとこれらの症状は出てきません。肝臓がんは数あるがんの中でも比較的原因が特定されているがんの一つで、従来のB型・C型肝炎からのものの他に、最近では食生活の変化を背景に脂肪肝から発生するケースも増えており、このタイプの肝臓がんは糖尿病や肥満の人に多い事ため、「メタボ肝がん」と呼ばれ注目されています。
沈黙の臓器だからこそ、肝炎ウイルスやメタボリックといった危険因子をもった方は、早めにエコー検査など体への負担の少ない検査を定期的に受けることで肝臓がんの早期発見に繋げましょう。

胆石症・胆のうポリープ

日本人の胆石保有率は15%前後と言われ、近年の食文化の変化や人間ドックにおけるエコー検査の普及により発見されることの多い病気です。普段は無症状のことが多いですが、発作が起きるとみぞおちから右上腹部にかけての痛みや不快感が食後に出現し、放っておくと胆のう炎へと進行します。
同じように人間ドックのエコー検査でよく指摘されるのが胆のうポリープです。胆のうポリープの約90%は「コレステロールポリープ」という良性のポリープで、多くは数mm以内のサイズで10mmを超えることはまれです。逆に10mmを超える胆のうポリープのうち約25%にがんへの進行が認められたとも言われており、ポリープの大きさや形状を観察する事がとても大切です。
胆石も胆のうポリープも胆のうの“中身”を観察することが非常に重要であり、エコー検査は痛みなく簡単に評価できる検査であるため、無症状だからといって放置せず必要に応じて定期的に経過を見ていくことをお勧めします。

膵炎

膵臓は胃の後ろにある臓器で、アミラーゼなどの消化酵素とインスリンなどのホルモンを分泌して食べ物の消化を調節する役割をしています。これが、何らかの原因(アルコールが最も多く次いで胆石)のによって膵臓の中で活性化すると、膵臓自身や周囲の組織を消化してしまいます。これが急性膵炎で、その最も多い症状は急激な上腹部や背中の痛みです。急性膵炎は時々刻々と変化し、時として重症化することもあるため大量に飲酒される方は注意が必要です。
一方で膵臓に繰り返し炎症がおこることで膵臓の細胞が壊されて硬くなり萎縮する病気が慢性膵炎です。その原因は男性ではアルコールが最も多く、女性では特発性(原因不明のこと)が多くみられますが最近『自己免疫性膵炎』という特殊な原因でおこる慢性膵炎も知られるようになりました。急性膵炎のような腹痛はもちろんのこと、進行すると膵臓の機能が低下していき、消化不良を伴う下痢や体重減少、糖尿病を引き起こします。
さらに慢性膵炎からの膵癌発生頻度は約5%で、膵癌発生率は一般人口と比べて13倍と言われています。膵臓癌を早期に発見することはいまだ困難ですので、膵炎と診断されたことのある方はこまめに画像検査を受けましょう。

膵のう胞

膵のう胞とは膵臓にできた液体が溜まった袋状のものをいいます。最近は画像診断の進歩によって、無症状の膵のう胞が偶然発見される機会も多くなっており決してめずらしい病気ではありません。
膵のう胞の原因には様々な病気があり、大きく腫瘍性と炎症性の二つに分けられます。腫瘍性の膵のう胞の中では膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)が最も頻度が高いとされています。IPMNは非常にゆっくりと進行するためほとんどの場合症状はなく、しかも多くは良性であることが多いため経過観察となる事が多い病気です。
ただ経過中に一部のIPMNは年3%の確率で悪性化することが報告されています。また最近になり年平均4.4%の確率でのう胞とは別に膵臓がんが発生することが分かってきました。一般人口では膵臓がんの頻度が0.01%程度であることを考えると非常にリスクが高いといえます。そういった意味からも膵のう胞が認められた場合は、慎重な経過観察が重要になります。

膵臓がん・胆道がん

膵臓がんは年間約4万人以上のかたが罹患されており、5年生存率が全がん種の中で最も低い9%という難治性のがんです。その理由として治療の選択肢が少ないこともありますが、最大の理由は症状が現れにくく早期発見が難しいことにあります。
一方胆道がんは胃がんや大腸がんと比べると知名度に劣りますが、日本人のがん死亡数では第6位でその予後は膵臓がんに次いで2番目に悪いことが知られています。胆道がんも初期は自覚症状に乏しく早期診断が難しいとされています。
では私たちは膵臓がんや胆道がんに対して、どのように対応すればいいのでしょうか?現状で有効とされる検査の一つとして腹部超音波検査があります。超音波検査は苦痛なく繰り返し検査できるだけでなく、クリニックで簡便に行うことができるためスクリーニング検査として最適です。とくに膵臓がんの家族歴がある人や糖尿病、膵のう胞、大量飲酒される人などは膵臓がんのリスクが高く、いずれか一つでも該当される人は是非定期的な超音波検査を受けられることをお勧めします。

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